【市議会質疑応答】放課後児童クラブの運営について

[adchord]放課後児童クラブについて、これまで社会福祉協議会1団体が指定管理者としてきたものを、来年度からA、B、Cブロックの3分割とし、その分割募集をすることになった。これまで慣れ親しんできた社協が公募に応じなかったことから、保育の質、保育士の雇用などについて、児童クラブの保護者を中心に不安が高まっている。
その流れの中で、2018年6月に開催された市議会での答弁があった。
平成30年 6月定例会-06月11日-06号
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以下、今尾安徳議員と内藤信代 こども未来部長の学童保育に限った答弁の抜粋だ。

◆『放課後児童クラブの評判について』

今尾安徳議員
継続的、安定的な学童保育の運営で、子供たちに生き生きとした放課後をについて。学童保育は、就労等の理由により家庭に保護者のいない子供が放課後及び学校休業日に安全に安心して生活できる、毎日の生活の場です。共働き、ひとり親家庭等の増加のもと、子供の生活や育つ環境が厳しくなっている中で、子供が安全に安心して生活できること、子供の成長発達を支え、励まし、保護者と連携を図りながら子育てをする施設である学童保育に対する期待に応えることは市としても大変重要だと考えます。
私はこの間、みずからも学童保育の指導員として経験してきた問題点を議会の場でも取り上げ、子供の健やかな成長を保障するために、施設や備品の整備、保育内容の充実を果たす一番のかなめとなる指導員の労働条件の改善など、何度か取り上げてまいりました。先日、会派に指定管理者の募集(更新)について、保育所、放課後児童クラブ等の説明があり、放課後児童クラブについて、これまで社会福祉協議会1団体が指定管理者としてきたものを、来年度からA、B、Cブロックの3分割とし、その分割募集を今年度するとの説明がありました。私は、この分割指定によって、市内に通う学童保育の子供たちの保育の質の公平性が保たれるのかが心配です。
そこで、お聞きをしてまいります。これまでの指定管理者は今年度で終了することになるわけですが、この間の放課後児童クラブの評判について伺います。

◎内藤信代 こども未来部長
放課後児童クラブについてのご質問に答弁申し上げます。
放課後児童クラブの運営状況を評価するため、毎年利用者アンケートを実施しております。このアンケートの調査項目は6項目で構成しており、1点目、施設や室内の環境は清潔に保たれているか、2点目、指導員は笑顔と適切な言葉遣いで対応しているか、3点目、指導員に相談や要望を気軽に伝えられる雰囲気はあるか、4点目、おやつの質や量や適当か、5点目、児童がクラブで楽しく生活していると思うか、6点目、全体的な児童クラブの満足度について、それぞれ保護者の方に伺っております。平成29年度のアンケート結果では、「大変満足」「満足」「やや満足」と、それぞれの項目でおおむね8割の方から満足しているという回答をいただいております。調査項目の全体的な児童クラブの満足度、今6点目に申し上げましたが、それにつきましては、平成26年度は86.3%、27年度が86%、28年度も86%、29年度は82.2%となっており、指定管理期間の4年間の平均で満足度が約85%となっておりますことから、保護者の方からは一定の評価をいただいているものと考えております。
以上です。

◆『放課後児童クラブの指定管理の受託を3つのブロックに分けて指定管理者の募集を行う理由について』

今尾安徳議員
平成24年の3月議会で私が聞いた質問に、市長のご答弁で、通年利用が可能な屋内温水プールの設置については、長期的な計画において検討すべき課題と考えていると、今後設置計画等を策定する時期が来たら、市民の皆さんのご意見をお聞きしながら進めていきたいと当時の市長答弁でございました。市長、今総合的な視点というふうにおっしゃいましたけれども、やはり私は、市民プール、休止から廃止となって、その後も含めて春日部市のやはり魅力を1つ失ってしまったのではないかと、今回の市議選の子供たちのやはりプール建設に対する熱い思いを受けとめたときにそういうふうに感じています。市の魅力を上げるためにも、また総合的な視点も含めて、プール建設をぜひともこの計画の中に位置づけをしていただきたいということを強く申し上げて、次の質問に移ります。
継続的、安定的な学童保育の運営で、子供たちに生き生きとした放課後をについてお聞きをしてまいります。部長のご答弁で、利用者アンケートを6項目において行っており、おおむね8割の満足と、満足度の調査では、85%の方が満足していると、一定の満足だと。私、この間学童保育の問題を取り上げてきましたけれども、指定管理者をやめるべきではないかとかいろいろな質問の中で、最後に市長からも、評判がいいので続けていくというご答弁だったと思います。そのことが改めて評価の形として出てきました。
それでは、この高い評価を得ている児童クラブ、3つのブロックに分けて指定管理者の募集を行うということですけれども、なぜ高い評価を得ているところを3つのブロックに分けるのか、その理由について伺います。

◎内藤信代こども未来部長
放課後児童クラブの指定管理の受託を3つのブロックに分ける理由についてでございますが、必要な指導員の確保と適正配置を行うことにより、これまで以上に児童の安全と保育の質の向上を図ることにございます。指導員につきましては、全国的に保育士が不足しているという背景もございますが、本市では入室児童数の増加とともに、放課後児童クラブを平成27年度から29年度の3年間で8カ所開設したこともございます。ここ数年、指定管理者におきまして必要な指導員の人材確保が困難な状況がございました。このような状況を解消するため、これまでさまざまな対策を講じてまいりましたが、思うような改善が図れなかったことから、これまでのような管理運営とは異なったアプローチにより、一層の指導員の確保と適正な配置が図れるよう、児童クラブを3つのブロックに分けるというような方針としたものでございます。なお、3つのブロックにつきましては、地域ごとの児童数ですとか定数の現状ですとか、そういったさまざまなことを考慮しまして3つのブロックとしたものでございます。
以上です。

◆『3つの事業者同士の情報共有などについて』

今尾安徳議員
指導員の確保と適正配置と、保育士不足の問題などということでした。これはこの後で改めてもう一回お聞きをしますけれども、そういったことが理由で今回3つに分けるということです。
私、最初に言ったとおり、事業者が別になった場合、保育の質の公平性がどのように保たれるのか、これがやっぱり、春日部市内の同じ子供であっても、児童クラブによって受けた保育が違っているというのでは困ってしまうと思います。本来、市が責任をそこに持つべきだと思うのですけれども、保たれるのかどうか。今、指導員というか、支援員というふうに名称変更されましたけれども、支援員さん同士の研修だとか交流だとか、お互い切磋琢磨、これは分けなくても別に、切磋琢磨はクラブ間同士でもできるとは思うのですけれども、こういった支援員さん同士の関係や、最大で3つの事業所が受けることになった場合、3つの事業者同士の情報共有なども含めてどう考えているのか、そしてそこに市が、当然、市は責任者としているわけだと思いますので、それらの把握とともにどう関与をしていくのか、これについてお願いします。

◎内藤信代こども未来部長
仮にということでお話をさせていただきたいと思います。3つのブロックに分けて、3事業者がとるのか、あるいは1つの事業者がとるのか、それはさまざまでございますので、仮にということでご答弁申し上げます。
指定管理者の募集の際の仕様書におきまして同様の業務を求めますことから、一定の公平性は保たれるというふうに思っております。例えば指導員の研修は、基本協定書において、放課後児童クラブの業務に必要な研修や指導員としての資質向上に関する研修などを実施、あるいはまた受講することを求めております。また、職員間の交流ということで、仮に3つ、違うところがとったよといったふうにした場合には、既に複数の指定管理者による運営管理を行っております埼玉県内の市がございますので、そういったところにお話を伺いますと、やはり指導員の資質の向上を目的に、児童のアレルギー対策でありますとか、それから支援が必要な児童とのかかわり方などとか、そういった研修を合同で開催しているというふうにも伺っております。それですので、本市もこれまで同様に、指導員の合同研修や全体会議などの情報交換の場において交流の促進を図ってまいりたいというふうに考えております。
以上です。

◆指導員の処遇改善や継続雇用について

今尾安徳議員
保育の質はさまざまな対応で行っていくということでした。年間計画だとか、例えば受ける事業体によっては民間ということも当然考えられると思うのですが、民間だと、例えば保育所なんかも民間なりの特徴というか、アピールなんかも含めてあるのだと思うのです。ただ、それが結果的にサービスの差異につながらないように、もちろん、お互いによくしていくという点では、1カ所が受けたとしても3カ所が受けたとしても、そこはよくしていこうという観点ではいいと思うのですけれども、それが結果的に差異につながらないようということを私は大変危惧をしております。
部長、先ほど、指導員の確保と適正配置、また保育士不足が原因で3カ所に分けるというふうにおっしゃっていましたけれども、やはり私は、この間の指導員不足は、指導員の待遇が余りにも低過ぎると、処遇が悪過ぎると、市の基本給なども含めて、必要な経費を差し引くと、少ないときには手取りで10万円を切るような賃金では、やはり自立して生きていきたい、若い人でも、この後、結婚もして子育てもしたいという方は到底暮らしていけないのだと私は思うのです。そういった点では、指導員の処遇改善や継続雇用、今いる指導員の方の継続雇用も含めて市としてはどのように考えていくのか。社協が3つ、また受けてくれるというのであればいいのでしょうけれども、それが大変なので、今3カ所に分ける案を考えたと思うのですけれども、今いる指導員さんの継続雇用も含めて、市としては新たに受けたところに働きかけがあるのかどうか、これも含めてお願いをします。

◎石川良三 市長
児童や保護者にとって、これまで以上に安全で質の高い保育サービスが実現できるよう、なおかつ実感できるよう、民間活力を生かした特色あるクラブ運営を目指してまいりたいと考えております。
以上です。

◆関連リンク

春日部市放課後児童クラブ父母会連絡会
今尾安徳
平成30年6月定例会

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